『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』第8回日本翻訳大賞受賞!

Pocket
このエントリーをはてなブックマークに追加


第八回日本翻訳大賞の選考結果が 5 月 17 日に発表され、 『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』が大賞に輝きました 。
(河出書房新社刊『星の時』とのダブル受賞になります。)

日本翻訳大賞 は 前々年 12 月~ 前年 12 月末までの 13 ヶ月間に発表された翻訳作品 を対象に一般読者と 選考委員の推薦作を募り、そのなかから 最も賞讃したいものに贈られる賞です。
韓国文学が同賞 大賞を受賞するのは、第一回(『カステラ』、パク・ミンギュ著、 ヒョン・ジェフン 斎藤真理子 訳、 クレイン )、第四回(『殺人者の記憶法』、キム・ヨンハ著、吉川凪訳、クオン)に続き、 今回で 三度目となります。

『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』について
キム・ソヨンがハングル一文字の言葉 310 個を辞書のように定義した、私的で詩的な辞典。
定義の一つひとつ にキム・ソヨンの人生のさまざまな時間・情景・感情・思索などが映し出されており、言葉を味わう楽しい経験へ、そして自分なりの「一文字」の世界へと 読者を 導いてくれる一冊です 。
本書はクオンが運営するブックカフェ CHEKCCORI が2019年10月に開講した「翻訳ワークショップ」から誕生し ました。講師の 姜信子と 8 名の翻訳者からなる「一文字辞典翻訳委員会」(李和静、佐藤里愛、申樹浩、田畑智子、永妻由香里、バーチ美和、邊昌世、松原佳澄)は2年余りをかけて 、 詩人が言葉に込めたニュアンスを丁寧に吟味しながら翻訳を行いました 。


著者:キム・ソヨン
詩人。誰も私に詩を書いてみたらなんて言わなかったから、詩を書く人間になった。
詩集に『極まる』『数学者の朝』、エッセイ集に『心の辞典』などがある。
これまでに露雀洪思容文学賞、現代文学賞、李陸史詩文学賞、現代詩作品賞などを受賞。
アンソロジー詩集『地球にステイ!』にも作品が掲載されているが、単著は本作が初の邦訳となる。

監訳者:姜信子
作家。横浜生まれ。路傍の声に耳傾けて読む書く歌う旅をする日々。
主な著書に、『棄郷ノート』(作品社)、『ノレ・ノスタルギーヤ』『ナミイ!八重山のおばあの歌物語』『イリオモテ』(岩波書店)、『生きとし生ける空白の物語』『路傍の反骨、歌の始まり』(港の 人)、『はじまりはじまりはじまり』(羽鳥書店)、『声 千年先に届くほどに』『現代説経集』(ぷねうま舎)、『平成山椒大夫 あんじゅ、あんじゅ、さまよい安寿』(せりか書房)、『はじまれ、ふたたび』(新泉社)など多数。
また、訳書に『あなたたちの天国』(李清俊 みすず書房)、『モンスーン』(ピョン・ヘヨン 白水社)、共訳に詩集『海女たち』(ホ・ヨンソン 新泉社)『たそがれ』(黄晳暎 クオン)等がある 。

翻訳:一文字辞典翻訳委員会
李和静、佐藤里愛、申樹浩、田畑智子、永妻由香里、バーチ美和、邊昌世、松原佳澄

BOOK INFORMATION
著者:キム・ソヨン
監訳:姜信子
翻訳:一文字辞典翻訳委員会
装丁:恵比寿屋
刊行:2021 年 9 月 10 日
特設サイト https://cuon.jp/info/1647