『カメラを止めて書きます』特設ページ

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―ETV特集「オモニの島 わたしの故郷~映画監督・ヤン ヨンヒ」で紹介 4月末、待望の刊行―

家族を撮り続けることは 自分への問いかけ
ドキュメンタリー映画『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』『スープとイデオロギー』の
ヤン ヨンヒ
監督による書き下ろしエッセイ

人々はヤン ヨンヒについて「自分の家族の話をいつまで煮詰めているのだ。まだ搾り取るつもりか」と後ろ指をさすかもしれません。 しかし私ならヤン ヨンヒにこう言います。「これからもさらに煮詰め、搾り取ってください」と。
ヤン ヨンヒは引き続き煮詰め搾り出し、私たちはこれからも噛み締めなければなりません。

―映画監督 パク・チャヌク(『JSA』『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』『お嬢さん』)


「父の娘であること、兄たちの妹であること、女であること、在日コリアンであること、そのすべてから解放されたかった。家族にカメラを向けているのも、逃げずに向き合い、そして解放されたかったからである。(…)いくつもの手枷足枷でがんじがらめになっている自分が自由になるためには、自分にまとわりついているモノの正体を知る必要があった。知ってこそ、それらを脱ぎ捨てられるような気がしていた」(本書より)

家族を撮ること――それは自分のバックグラウンドと広く深く向かい合うことだった。
映画監督ヤン ヨンヒが、自らの家族にカメラを向けた<家族ドキュメンタリー映画3部作>のビハインドストーリーや、撮り続けるなかで感じる想いを、率直な語り口で綴ったエッセイ。
ヤン一家の話を通して、日本と朝鮮半島が歩んできた道、<家族>、そして<わたし>という存在を、見つめるきっかけになる一冊。

「日本と朝鮮半島の歴史と現状を全身に浴びながら生きてきた私の作品が、人々の中で語り合いが生まれる触媒になってほしい。そして私自身も触媒でありたい。生きている限り、伝え合うことを諦めたくないから」(本書より)

>>ためし読みはこちらから


―  N E W S ―

2023.10.13
「週刊読書人」2023年10月13日号にライター 井上理津子さんによる書評が掲載されました

2023.8.10
「文藝春秋」2023年9月号にエッセイスト 平松洋子さんによる書評が掲載されました
文藝春秋BOOK倶楽部 ヤン ヨンヒ「カメラを止めて書きます」

2023.7.29
図書新聞 2023年7月29日号「2023年上半期読書アンケート」にて
ジャーナリスト 金平茂紀さんの印象に残った3冊の中の1冊として紹介されました

2023.7.24
「AERA」2023年7月24日号にインタビューが掲載されました

2023.7.22
日本経済新聞 読書欄「あとがきのあと」にインタビューが掲載されました
鶴橋、平壌、済州 在日朝鮮人の家族撮った道のり一冊に

2023.7.19
北海道新聞 夕刊にインタビューが掲載されました

2023.7.7
「ふぇみん」2023年7月5日号に書評が掲載されました


2023.6.27
「出版人・広告人」にインタビューが掲載されました

【鬼才登場】ヤン ヨンヒ「人は誰しも未完成だし未熟だし、ちょっとずつ壊れている」

2023.6.23
東洋経済日報で紹介されました
在日のアイデンティティーとは

2023.6.23

韓国KBSで『スープとイデオロギー』放映
韓国KBS作成のオリジナル予告編はこちら

2023.6.23
東洋経済オンラインにインタビューが掲載されました

在日コリアンの日常に映る「北朝鮮」の重い影 映画監督で在日2世のヤン ヨンヒさんに聞いた

2023.6.16
TBSラジオ「武田砂鉄のプレ金ナイト」にヤン ヨンヒ監督がゲスト出演しました
※YouTubeでアーカイブ配信あり

2023.6.4
読売新聞 朝刊にインタビューが掲載されました
著者来店「『カメラを止めて書きます』ヤン ヨンヒさん…大阪と平壌 家族史撮る

2023.6.3
西日本新聞 朝刊にインタビューが掲載されました
語り尽くせない家族の物語 ヤン ヨンヒさん『カメラを止めて書きます』

2023.5.27
東京新聞 朝刊、中日新聞 朝刊に書評が掲載されました

2023.5.26
チェッコリにて『カメラを止めて書きます』刊行&特集上映開催記念ヤン ヨンヒ監督トークイベント開催

2023.5.20
特集上映「映画監督ヤン ヨンヒと家族の肖像」スタート

2023.5.19
読売新聞オンラインにインタビューが掲載されました
人を描く、世界を映す…映画監督ヤン ヨンヒの「家族ドキュメンタリー3部作」と新たな挑戦

2023.1.21
NHK ETV特集「オモニの島 わたしの故郷 〜映画監督・ヤンヨンヒ〜」放映

 


著者プロフィール
ヤン ヨンヒ (著)
大阪出身のコリアン2世。
米国ニューヨークのニュースクール大学大学院メディア・スタディーズ修士号取得。高校教師、劇団活動、ラジオパーソナリティー等を経て、1995年より国内およびアジア各国を取材し報道番組やTVドキュメンタリーを制作。
父親を主人公に自身の家族を描いたドキュメンタリー映画『ディア・ピョンヤン』(2005)は、ベルリン国際映画祭・最優秀アジア映画賞、サンダンス映画祭・審査員特別賞ほか、各国の映画祭で多数受賞し、日本と韓国で劇場公開。
自身の姪の成長を描いた『愛しきソナ』(2009)は、ベルリン国際映画祭、Hot Docsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭ほか多くの招待を受け、日本と韓国で劇場公開。
脚本・監督を担当した初の劇映画『かぞくのくに』(2012)はベルリン国際映画祭・国際アートシアター連盟賞ほか海外映画祭で多数受賞。さらに、ブルーリボン賞作品賞、キネマ旬報日本映画ベスト・テン1位、読売文学賞戯曲・シナリオ賞等、国内でも多くの賞に輝いた。
かたくなに祖国を信じ続けてきた母親が心の奥底にしまっていた記憶と新たな家族の存在を描いた『スープとイデオロギー』(2021)では毎日映画コンクールドキュメンタリー映画賞、DMZドキュメンタリー映画祭ホワイトグース賞、ソウル独立映画祭(2021)実行委員会特別賞、「2022年の女性映画人賞」監督賞、KINOTAYO現代日本映画祭(2022)グランプリなどを受賞した。
2022年3月にはこれまでの創作活動が高く評価され、第1回韓国芸術映画館協会アワード大賞を受賞。
著書にノンフィクション『兄 かぞくのくに』(小学館、2012)、小説『朝鮮大学校物語』(KADOKAWA、2018)ほか。
本書のハングル版『카메라를 끄고 씁니다』は2022年に韓国のマウムサンチェクより刊行された。

Book Information
著者:ヤン ヨンヒ
刊行:2023年4月30日
ISBN:978-4-910214-49-8
ページ数:256ページ (オールカラー)
価格 2,000円+税
*本書は二〇二二年に韓国の出版社マウムサンチェクより刊行された『카메라를 끄고 씁니다』の日本語版です。著者が日本語で執筆したオリジナルの原稿をもとに、韓国語版を参照しながら編集をおこないました。