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『完全版 土地』18巻が刊行されました。

窮乏する時代にも互いを思いやる心がある西姫も親族も強く望む允国との結婚に良絃はついに決断を下す 18巻 あらすじ日本の敗色は今や隠しようがなく、朝鮮でもすべての物資が欠乏している。キリスト教徒の一斉検挙で投獄された麗玉は釈放されたものの、その凄惨な姿に明姫は衝撃を受けた。栄光への愛と、兄嫁との葛藤に苦しむ良絃は医師となって家を出た。晋州で寮に入り高女に通う尚義は、天皇主義者の教師に反発する内向的な少女に成長している。統営では趙俊九が醜い様で生涯の幕を閉じ、モンチは周囲の心配をよそに子持ちの寡婦媌媌花に求婚す...

2023-09-21 (木)

『完全版 土地』17巻が刊行されました。

厳しさを増す戦時下にもすれ違う恋心を胸に苦悩する人たちがいる懸命に生きる日々 人々の希望はどこに? 17巻 あらすじ日中戦争に行き詰まった日本は仏領インドシナに進駐し、朝鮮人への抑圧も増している。拘束される日が近いと予感する吉祥は、智異山周辺の独立運動組織の解散を決めた。新京で自動車整備工場を営んでいた弘は、妻の軽率な行為から夫婦共に密輸容疑で朝鮮に連行された。これを機に工場を畳んだ弘は単身、満州に戻るつもりだ。統営に弘を訪ねた栄光は、栄善夫婦を通じて父・寛洙につながる人たちと交流を深める。平沙里では鳳基老...

2023-02-10 (金)

『完全版 土地』16巻が刊行されました。

韓国における女性作家の草分け 朴景利による大河小説『土地』第五部始動! 韓国の国民的大河小説であり、たびたびドラマ化もされている朴景利作『土地』は、朝鮮半島・日本・旧満州の近代史を経糸に、その時代に翻弄される様々な人々の日常から生まれる愛と恋・葛藤・悲しみ・喜び・苦難を横糸に織り成す、全五部・20巻の壮大なタペストリーです。今回の16巻から始まる第五部では、1940年から1945年まで、朝鮮が日本の敗戦により植民地支配から解放されるまでの日々が描かれていきます。 16巻 あらすじ同郷の友であり同志であ...

2022-06-30 (木)

『完全版 土地』15巻が刊行されました。

韓国における女性作家の草分け 朴景利による大河小説『土地』第四部完結! 全五部・20巻のうち第四部の完結編にあたる15巻では、満州事変、上海事変、盧溝橋事件そして日中戦争へと争いが拡大していく時期(1931年~1938年)の中国、韓国、日本を舞台に物語が進みます。 15巻 あらすじ独立運動の資金を得るために寛洙が中心となって計画した晋州での強盗事件には、吉祥も陰で協力していた。平沙里の村人の間では、社会の変容から世代間に齟齬が生じ、家族が揺らいでいる。学校を追われて家出した寛洙の長男・栄光は、東京で進...

2021-12-31 (金)

『完全版 土地』14巻が刊行されました。

智異山周辺で独立運動が新たな局面に入ろうとしている吉祥の帰還で物語はどう動くのか 14巻 あらすじ吉祥が出獄する直前、西姫は東学の流れを汲む運動の資金として新たな土地を提供した。智異山周辺での活動を再開した寛洙は官憲に居場所を知られる危険が生じ、釜山を離れる前に娘を連れてカンセの家に行く。緒方次郎、柳仁実、趙燦夏の三人は晋州の崔参判家に吉祥を訪ねた足で、統営郊外の学校に行き、教師となった明姫に会う。悲惨な結婚生活からは逃れたものの、明姫は心の平穏を得られずもがいていた。仁実と緒方は愛し合っていることを確信し...

2021-07-15 (木)

『完全版 土地』13巻が刊行されました。

学生たちの抗日運動は、西姫と平沙里の人々の心も揺らす閉塞感の中で始まる第四部の行方は――。 【13巻あらすじ】晋州で起きた同盟休校という形の抗日運動が弾圧され、西姫の次男・允国、漢福の長男・永鎬らが拘束された。永鎬が同盟休校を主導したことで、漢福一家と平沙里の人々の関係は一転する。そんな中、村で殺人事件が起き、満州行きの準備をしていた弘が巻き込まれた。一方で、恵まれた境遇に育ったことに嫌悪感を抱いていた允国は、釈放後に自分の行くべき道を探そうと、新たな一歩を踏み出した。それは西姫に苦痛を与える行動でもあった...

2021-02-21 (日)

『完全版 土地』12巻が刊行されました。

獄中の吉祥を案じる西姫と還国に平穏は訪れるのか新しい局面の予感で第三部が幕を閉じる <12巻 あらすじ>還国と共に西大門刑務所で吉祥に面会した西姫は、その帰途、釜山で盲腸炎になり手術を受けた。晋州から駆けつけた朴医師はなぜか取り乱している。その晋州ではソリムの縁談が周囲に波紋を広げ、彼女に思いを寄せていた還国と舜徹も心を乱す。独立運動に関わる錫と寛洙は執拗に警察に追われ、満州や沿海州の運動家たちも身動きが取れない。龍井を訪れた恵観は周甲と別れてあてどない旅に出る。平沙里では紀花が痛ましい最期を迎え、娘の良鉉...

2020-07-15 (水)

9、10、11巻刊行のお知らせ

今年10月に刊行した9巻から、物語の第三部に突入しました。 物語の主な舞台が朝鮮半島に移り、登場人物たちの複雑に絡まる運命が物語を導いていきます。 【09巻あらすじ】 朝鮮全土を覆った三・一独立運動のうねりは、日本の官憲に鎮圧されて収束したが、西姫と縁のある任明彬や、平沙里出身の錫らがデモに関連して拘束された。 晋州に居を構えた西姫は、平沙里の屋敷を取り戻すために趙俊九と対面し、目的を果たす。病に倒れた龍は、その屋敷の管理人として帰郷したが、息子の弘は抱えきれない葛藤から他人を傷つけるなど、心がすさんで...

2019-12-24 (火)

金玲珠さんを偲んで

大河小説『土地』の著者、朴景利<パクキョンニ>さんの長女で、土地文化財団(京畿道<キョンギド>原州<ウォンジュ>市)の理事長、金玲珠<キムヨンジュ>さんが2019年11月25日に亡くなりました。73歳でした。 金玲珠さんは、1946年生まれ。2008年に他界した朴景利さんに代わり、11年間にわたって土地文化財団の理事長を務めました。2011年には朴景利文学賞を制定し、第1回は韓国の小説家で『広場』(吉川凪訳、クオン)などの著者、崔仁勲<チェイヌン>さんが受賞しました。同賞は...

2019-12-24 (火)

8巻刊行のお知らせ

『完全版 土地』8巻が刊行されました。 宿敵の趙俊九を追い詰め 西姫は帰郷に向けて大きく踏み出す 波乱含みの旅たちで第二部が完結 【8巻あらすじ】 二人の息子の母親になった西姫は、穏やかさを得たようにも見えるが、内に秘める生来の激しさと誇り高さゆえに、吉祥との間の溝は埋まらない。 崔参判家奪還のため、趙俊九を丸裸にする策謀を西姫に託された孔老人は、この仕事にのめり込む。そこには九泉(環)も一枚かんでいた。 その九泉が龍井に現れ、西姫は母を奪った男の素性を知る。独立運動で重要な役割を担う九泉との再...

2019-02-28 (木)